大学の広報担当者の中には、留学を考えている学生に

  • 大学のことをもっと知って欲しい
  • 大学の魅力をうまく伝えたい
  • 留学生が大学を選ぶときの本音を知りたい

と考えている方も多いのではないでしょうか。

2008年に日本政府が留学生30万人計画を公表して以来、日本に留学してくる学生の数は右肩上がりで増えてきました。2020年現在は、コロナウイルス感染拡大の影響によって海外の学生が日本に留学しづらい状況になっていますが、コロナウイルスの影響が小さくなれば再び学生の国を越えた交流は活発になるでしょう。
そこで、タイの国立大学で現地の学生を指導し、日本の大学と交換留学の提携を担当したこともある私の経験談も交えながら、留学生の本音や大学の魅力を伝える具体的な方法について解説します。

 

留学生が留学先を選ぶ4つのポイント

留学生が留学先を選ぶポイントは大きく分けて4つあります。

  • 通っている学校と提携している学校から選ぶ
  • 気になる外国の文化に触れられるかどうか
  • 口コミ
  • 将来への投資となるかどうか

まず、海外で留学に興味・関心がある学生の目に触れやすいのが、通っている大学の掲示板やお知らせです。
現地の学生が、学内の掲示板で留学生を募集している外国の大学を見つけて、留学を希望することも多々あります。日本国内の日本語学校に通っている学生なら、学内でよく目にする大学名に親しみをもつでしょう。

また、大学名ではなく気になる国から留学先を探す学生もいます。例えば日本文化やアニメに興味があり日本留学を決めてから、大学を探すケースも多いようです。

そして、意外と影響力が大きいのが口コミです。先輩や友人など縦・横のつながりから評判を聞いて留学先を決める学生も沢山います。
FacebookをはじめとしたSNSで、留学している先輩や友人から日本の留学先の話を聞いて、大学を決めている事例も多いようです。特にアジア圏ではFacebookは名刺代わりになっている事情もあり、日本での評判はすぐに海外にも伝わります。

もちろん、留学した後に自分にメリットがあるのかという視点で留学先を選ぶ学生もいます。留学した後、就職に有利なのか?語学が身につくのか?など留学を投資として考え大学を選択します。 

 

【What?】大学の広報担当者は何をPRすればいいの?

留学生に自分達の大学をPRするなら

  • 日本の魅力
  • 留学した後の明確なメリット
  • 大学の強み

この3つを伝えます。 特に大学間の留学生獲得競争が激しくなっているため、自分たちの大学の強みや差別化できる点をしっかり訴求するようにしましょう。 

私はタイの大学と日本の私立大学との交換留学プログラムの締結のお手伝いをしたことがあります。その際に日本の私立大学から提案されたのは、大学の経営する宿泊施設でインターンをしながら大学の講義も受けられるというプログラムです。単に留学するだけでなく宿泊施設で仕事をしながら日本語や日本のビジネスマナーを学べるのは面白いと感じました。
そして、日系企業に就職を希望するタイの学生に、その大学ならではの学べることを説明したら、よい反応がかえってきました。大学それぞれのもつ強みを把握し留学希望者に伝えられれば、他の大学との差別化ができますし結果的に大学と相性のよい留学希望者に選んでもらえます。

またPRする際の注意点として、ポジティブな面を発信するだけでなく、留学生が不安に感じるネガティブな面を解消する情報も併せて発信しましょう。

海外の学生にとって日本留学は不安に感じる部分もあります。例えば日本の技能実習生の中には、雇用主から最低賃金以下で働かされていることも海外の一部ではよく知られています。本当に日本に留学して大丈夫なのかと不安に感じる留学生へのケアも重要です。
気になる生活費やお金に関する情報、日本と母国との文化や習慣の違いなど、学生が不安に感じる部分を事前に取り除いてあげることも学生の留学への背中を押すきっかけになります。 

留学のポジティブな魅力をしっかり伝え、ネガティブな先入観を払拭するPRを心がけてください。

 

【How?】留学を希望する学生に大学の魅力を伝える時の工夫

留学を希望する学生に大学の魅力をどのように伝えるかも大切です。
私は以下の4つの方法が有効だと感じています。

  • 現地で留学生受け入れをPRする
  • 留学生が大学生活をイメージできる動画をつくる
  • 現地のSNSやメディアで広告を配信する
  • 留学経験者の先輩との交流会を設ける

 

現地で大学関係者が直接、海外の学生に大学の魅力をPRするのは有効です。タイではバンコクに日本の大学のサテライトオフィスが点在しており、現地の職員がタイの大学や国際交流基金のイベントなどに出向いて直接、情報を発信しています。Webが盛んになっても対面で伝えることで信頼感が得られます。

また動画でのPRも有効です。動画で大学の生活や学びを臨場感のある形で伝えてあげる方が、文字だけで伝えるよりも、学生が留学生活をイメージしやすくなります。

広く留学生募集や大学の名前を拡散する場合は、現地で広告を使ってみるのも手です。例えば、Facebook広告を海外現地で運用し、学生の目に触れる機会を増やすことで認知度も高まります。

そして一番大切なのが、留学経験者の声を生で伝える交流会を設けることです。先輩からのアドバイスなど対面で聞いた情報を海外の学生は信じます。留学先の評判は日本の大学側が思っている以上に海外でも口コミで広まります。 
現状、コロナウイルス感染拡大の影響で新規で留学生獲得のための活動は難しい面もありますが、現在受け入れている留学生に対して真摯に向き合い価値ある留学環境を提供することで、留学を終えた学生が良い評判を後輩に伝えてくれます。 

留学希望者へのPRのノウハウがない場合はWebや広告、動画関連の制作会社とパートナーシップを結んで広報活動を展開する選択肢もあります。
特に専門の制作会社には様々な大学の広報活動支援の経験があるため、協力すれば留学希望者に大学の魅力を効果的に伝えられるのではないでしょうか。